
今年も、田植えを無事終えることが出来ました。今は、秋に美味しいお餅になるモチ米をたくさん収穫するために1回目の除草作業を終えたところです。田植え後週間ほど経っていますが、すでに「分けつ」が始まっています。「分けつ」とはイネ科植物(麦、キビ、カヤなど)等によく見られるもので、根本から複数の芽を伸ばし葉っぱを展開し、その先に種子が実る「穂」を出して多くの子孫を残そうとする形態の一つです。
特にイネは「一粒千倍」と云われるほど繁殖力が旺盛で、これを主食としているアジアの国々が比較的人口密度を高く保っていられるのも、このイネの性質が人々の生活を底辺でしっかりと支えてくれているお陰なのです。
さて、左下の写真は「なでしこ農園」の田んぼで見つけた「トノサマガエル」です。農園内では普通に見られるカエルの1種ですが、全国的には「トノサマガエル」の生息数は減少傾向で絶滅危惧種になるかも知れない程なのだそうです。その理由は「コシヒカリ」に代表されるような美味しい品種は栄養管理等が難しく、倒伏や病気になりやすいため簡便な農法が以前から模索されていました。近頃では、稲の生育期間中に水を入れたり抜いたりすることで生長をコントロールする方法が開発されています。このため「アマガエル」等に比べて体の大きな「トノサマガエル」は、成長もゆっくりなためオタマジャクシが途中で干上がってしまい大量死してしまうためなのだそうです。
生き物どうしの多様な仕組みを活かして、稲を健全に育てようとする「有機農法」の考え方とは何かが根本的に違うようです。
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